日当たり風通し悪い家と鬱…屋根裏部屋を活用した話

古い畳の上に毛糸玉と編みかけのニット帽が置かれています。毛糸の色は黒やグレー、グレーがかった緑色が混じった感じです。アイキャッチ画像です。 家と私

この文章は、うちの2階にある
超昭和風の古いロフト
(屋根裏部屋と呼んでいる)
で書いている。


1階は日当たりも風通しも非常に悪く、
どうしても外に出ていきたくなってしまう。

私は引きこもりなので、
家にゆっくり居られないことが
引越し以来の悩みだった。


特に、真昼でも真っ暗なことが
鬱にここまで悪影響を及ぼすは思わなかった。

引越し当初は夏だったのでまだ良かったが、
寒くなるにつれて、とてもつらくなった。


私は発達障害者で自閉傾向が強いので
好奇心が旺盛なほうではない。

でも、この家に住んで以来、
目に見えて好奇心がなくなった。


集中力も落ちた。

日々の料理も落ち着いてできないし、
絵が描けなくなった。

編み物もかつてやっていたような
複雑なものに挑戦できなくなった。



この「家が日当たり風通し悪くて
居られない問題」の最初の解決策として、
毎日隣町にあるスタバに通う方法をとった。


でも、作業内容によっては
家でしかできないこともある。

聴覚や嗅覚が過敏なので、
毎日の外出は疲れるのでしたくない。

飲食代もバカにならない。

「引越しするしかないのかなぁ…」

とはいえ、すぐの引越しは叶わない状況。
鬱屈したような暗澹とした気持ちで過ごしていた。


三寒四温の、
毎年一番メンタルの調子が悪い季節。

家に居場所がない苦しさと
思うように創作ができないストレスが
限界になったとき。

「2階の屋根裏部屋を作業スペースにできないか…?」

という考えが浮かんだ。


冒頭にも書いたように、2階は
超昭和風のロフトのようなスペース。

広さは3畳。電源やテレビのアンテナジャックもある。
窓は3つあり、一応、この家で一番明るくて開放的だ。


ネズミが走り回っていたのか、
畳はぼろぼろ。

これまでは部屋として使うことは選択肢になかった。

「レトロすぎるよね」とバカにして、物干し場にしていた。


でも、屋根裏部屋に上がるたびに
日の光が気持ちいい。

洗濯物を干す短い時間だったとしても、
とても癒されるような心地がしていたことが
屋根裏部屋を活用するヒントになった。


屋根裏部屋の活用を決めてすぐ、
部屋の拭き掃除と掃除機がけをした。

これまでバカにしていたスペースが
自分を救ってくれるなんて。

「今まで、バカにしてごめん。
これからは大事にするからね」

たまったホコリを拭うたびに、屋根裏部屋や家に対して
申し訳なかったという気持ちと愛着が湧いた。


「家も生きているんだな、
愛情をかければ、ちゃんと応えてくれる」

と思った。


きれいになった部屋で編み物をしてみた。

椅子も何もないので腰が痛かったが、
日の当たる部屋での編み物は
心の底から気持ちよかった。

いつもの暗い1階の部屋と自然光がたくさん入る
2回の屋根裏部屋じゃ、全然色が違ってみえる。

目を見はった。


編み地の見え方も、
自然光のほうが格段に美しく、
それだけでも心がパーッと明るくなる思いだった。

よかった、これで引越しまで
家で過ごせる。居場所ができた…!


すぐにXのフォロワーさんに教えてもらった
折りたたみのテーブルと椅子を購入。

編み物用には座椅子を買い、
他にも必要な小物類を2階に持って上がり、
私だけの作業スペースが出来上がった。


届いた家具は、どれも最高だった。

テーブルや椅子はもちろん、
座椅子も作業にピッタリ。

毎日日の光を浴びながら、
好きな創作ができる喜び。

悩みの突破口があったことへの感謝。


家に居場所がないことからくるイライラや
日の光を十分に浴びられないことからくる抑うつも
格段によくなり、家の中のエネルギーも明るく軽くなった。

私がこの家の1階で感じていた
鬱屈とした抑圧されるような感じ。

もしかすると、家の住人に嫌われていた
この家の悲しみだったのかもしれない。

今は家と自分がとても調和できていると感じる。


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